個人事業主だと、飲み会・旅行も経費となるか?

· バックオフィス業務

会社に所属している場合は、交通費など経費として認められるかどうかは、会社のルールに従う必要がありました。個人事業主の場合は、法人に比べると要件が緩く、生活と業務の関わりがあるものも経費となる可能性があります。フリーランス・個人事業主の経費について紹介します。

そもそもの「経費」とは?

必要経費に算入できる金額は、以下とされています。

(1) 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額

(2) その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

簡単に表すと、商品・サービスを提供するために仕入れたり、作ったりするための費用や、宣伝するための費用など「業務に必要な費用」のことを指します。

ポイントとなるのは、「業務に必要な費用かどうか」です。

個人事業主はプライベートと共有しているものも経費になります

個人事業主の場合、生活と業務の切り分けが難しいケースもあります。例えば、携帯電話、光熱費、家賃やガソリン代などが挙げられます。

個人事業主には「按分」という考え方があるので、仕事とプライベートの割合を決めることで、仕事分だけを経費とすることができます。例えば、個人携帯で仕事の電話も受けていたとしたら、個人で使用する割合が3と仕事で利用する割合が7だった場合、月額の金額が1万円の場合は7,000円が経費として認められるということになります。

もちろん、何でも経費になるわけではなく、経費を正しく申告していなかったことが税務調査などで判明した場合は、追徴課税としてとして本来払う以上の税金を払うことになってしまいます。

旅行・飲み会も経費になる?ならない?

さて、旅行や飲み会については、経費になるのでしょうか?答えは、仕事に関わる限り「Yes」です。

仕事を請けるにあたっては、会社でも飲み会などで親交を深めて受注につなげる動きがあるのはご存知かと思いますが、同じ様に個人事業主も仕事につながる飲み会であれば経費になります。

仕事につながるのは、直接受注にならなくとも、情報交換であっても大丈夫です。経費とするためにも、仕事につながる会話を意識することで、思いがけず前に進むこともあります。

旅行に関しても同様です。仕事のために得ることがあるのであれば、経費として認められます。

経費になるかを考えることで、ビジネスチャンスを見つける

個人事業主は、法に反しない限り、色々な稼ぎ方のスタイルがあるため、仕事に関係あると説明ができれば、経費になる範囲は広いといえます。社会保険などの保証はありませんが、経費の範囲が広いため、自分でお金の稼ぎ方と使い方を工夫すれば、節税につなげることができます。

会社に所属している場合は、会社のお金なので、経費の使い方は会社のルールがありました。個人事業主は、基本的には自分のお金なので自分で使い方を決めることができます。

節税は全てが悪いことではなく、経費にならないかと考えることで、仕事につなげることはないかと考えることで、ビジネスチャンスを見つけることができるかもしれません。また、お金を使うこと、サービスや物を購入することで消費税を支払っているので、違った形で税金を支払っていると考えることもできます。